2.10 ファイルの自動事前接続
すべての論理装置番号は特定のファイルに自動的に事前接続されます。
これらのファイルは存在している必要はなく、明示的なOPENを伴わない
READまたはWRITEによってアクセスされた時点でのみそれらはオープ
ン、あるいは作成されます。
デフォルトの場合、装置n に対するファイル名はfort.n
となります。しかし環境変数FORTnn が存在する場合には
その値がファイル名として使用されます。
なお変数名が2桁である点に注意してください。例えば装置1を制御する変数は
FORT01 であり、デフォルトのファイル名は
‘fort.1’となります。(ただしプレフィックスが変更さ
れた場合を除きます。モジュールF90_PRECONN_IO に関する記述
をご参照ください。)
このような形で事前結合されたファイルはACCESS='SEQUENTIAL'
としてオープンされます。
もし最初のREADまたはWRITEが書式なしのI/O文であった場合、それは
FORM='UNFORMATTED'としてオープンされ、そうでない場合には
FORM='FORMATTED'としてオープンされます。
デフォルトの場合、書式付きのコネクションはBLANK='NULL'、
POSITION='REWIND'としてオープンされます(モジュール
F90_PRECONN_IO参照)。
自動的な事前接続は論理装置を初めて使用する場合にのみ適用されます。一旦
CLOSEされた場合、該当装置への再接続は自動的には行われません。その
場合には明示的にOPENを行う必要があります。
このような仕掛けであるため、IOSTAT=を指定した
READまたはWRITE文で、暗黙のOPENに付随したI/Oエラー
を受け取ることが可能である点に注意してください。
